偏頭痛から解放される方法

2016年12月30日

偏頭痛とは

偏頭痛は、左右どちらかのこめかみから眼のあたりにかけて、脈にあわせてズキンズキンと痛む頭痛です。

ただし、両側の頭や後頭部が痛む場合もあります。日本人の約8%がかかっていると言われます。

女性の方が、男性の3~4倍の患者がいます。女性ホルモンが影響していると考えられています。

 

偏頭痛の前兆

偏頭痛の人のうち15%の人には、発作が現れる10分から60分くらい前に前兆が現れます。

通常、この前兆は、発作が起きる前には消えます。また、前兆が現れても、発作が起きない場合もあります。

前兆のない偏頭痛の人の方が、発作を起こす頻度が高く、痛みも激しい傾向があります。

 

閃輝暗点(せんきあんてん)

目の前にキラキラした光が現れて、それがギザギザした形を描いて、広がりながら回転して見える現象です。

20~30分続いてから、視野の外に消えていきます。

芥川龍之介の作品「歯車」で、 半透明な歯車が視野の中に現れて急に回り始めたと描写されているのは、閃輝暗点のことであると考えられています。

別に、眼の機能に問題が生じたわけではなく、後頭部の血流がいったん悪化してから、一気に元に戻るときに、後頭部にある視覚を司る神経が刺激されるせいと考えられます。

この症状は、偏頭痛患者の約3割の人に現れます。

視野の一部が欠ける半盲と言われる症状が出ることもあります。

 

しびれ・脱力感

偏頭痛の前兆として、手足がしびれることがあります。この場合のしびれは、通常、あまり強くありません。

人によっては、脱力感を覚えることもあります。

 

失語性言語障害

一時的に、言葉が出にくくなることがあります。

 

偏頭痛の予兆

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前兆ほどはっきりした症状ではないけれども、発作が起きる1~2日前から次の様な状態になることがあります。

・お腹がすいてたまらなくなる。特に、甘い物が食べたくなる

・生あくびが多くなり眠くなる

・体全体がむくむ

・肩こりやめまいがある

・疲労感やだるさがある

・イライラしたり、憂鬱な気分になる

 

偏頭痛の症状

偏頭痛の痛みは、通常かなり重く、日常生活に支障をきたすことも多いです。

頭や体を動かすと、頭に響いて痛みが増します。

60%の人は、頭の片側が痛みますが、40%の人は、頭の両側が痛みます。

本来、偏頭痛は、文字通り、頭の片側が痛む病気のはずですが、頭の両側が痛む場合でも、日常生活に支障をきたすほどの痛みがあり、体を動かすと痛みが増すようなら、頭痛の症状と考えられます。

 

月に1~2度起きる人が多いのですが、週に1~2度起きる人もいます。

痛みは、1~2時間で治まることが多いのですが、もっと長引くこともあります。

ストレスから解放されてリラックスしたときに、緊張で収縮していた血管が拡張して、発作が起きやすくなることが多くあります。

痛みと同時に、吐き気・嘔吐・下痢・発熱といった症状が伴うこともあります。

光や音に過敏になって、強い光や騒音で症状が悪化することもあります。

 

偏頭痛の原因

偏頭痛は、「一次性頭痛(機能性頭痛)」の一種です。

脳腫瘍などの他の病気を原因として頭痛がするのを「二次性頭痛(症候性頭痛)」というのに対して、他の病気を伴わない頭痛を、「一次性頭痛」と言います。

偏頭痛の原因は、はっきりとは解明されていませんが、次に述べるように、脳の三叉神経が大きく関わっているものと考えられています。

 

セロトニンの減少

セロトニンとは、ノルアドレナリンやドーパミンのような、神経伝達物質の一種で、小腸の粘膜・血液中・脳内などに存在していて、人間の精神を安定させる作用があります。

ストレスを感じると、ノルアドレナリンやドーパミンが分泌されます。

ノルアドレナリンは、人を興奮させ、ドーパミンは、快楽をむさぼるようにさせるので、バランスを取るために、セロトニンが分泌されて、精神を安定させます。

セロトニンがどんどん分泌されると、脳の血管は収縮しますが、その後、時間が経って、セロトニンが減少すると、反動で脳の血管が拡張し、まわりの三叉神経を刺激して、頭痛が起きます。すると、頭痛自体が、新たなストレスになって、上に述べたような過程が起きるという悪循環に陥ってしまいます。

また、三叉神経からの情報が脳に伝わる際に、脳の視覚・聴覚・嗅覚等を司る中枢神経や、吐き気をコントロールする嘔吐中枢にも刺激が伝わって、光や音・臭い等に過敏になり、吐き気がしたり嘔吐したりします。

 

ホルモンの乱れ

女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量は、月経周期に伴って大きく変動します。

そのせいで偏頭痛が起こることがあり、月経開始前後に起こる偏頭痛を、「月経関連偏頭痛」といいます。

 

気圧の変化

気圧が低くなると、頭蓋内が膨張し、神経が圧迫されて、偏頭痛が起きやすくなります。

 

低血糖

何らかの原因で、インスリンが過剰に分泌されて、低血糖の状態になると、それを補償するために血流が増えて、偏頭痛が起こることがあります。

 

偏頭痛と間違えやすい病気

偏頭痛と間違えやすい病気は、多くあります。そのうちいくつかを紹介しますが、素人判断しないで、医師に相談しましょう。

 

三叉神経痛

三叉神経の神経痛です。偏頭痛の原因に三叉神経が深く関わっていることから分かるように、初期には偏頭痛によく似た症状が現れます。

 

橋本病

甲状腺の機能が低下する病気です。偏頭痛の痛みに似た痛みが生じることがあります。

 

モヤモヤ病

脳の動脈の一部がふさがってしまい、それを補うために、多数の細い血管が生まれてくる、原因不明の病気です。歌手の徳永英明さんが罹って、手術をしました。

痙攣を起こしたり、手足が麻痺したりしますが、人によっては、偏頭痛に似た症状だけが現れることがあります。

 

ラクト膿疱

脳下垂体の良性腫瘍の一種です。腫瘍が大きくなってくると、三叉神経の周辺を刺激して、偏頭痛に似た症状が現れます。

 

てんかんの発作

てんかんの発作の一つである視覚発作では、閃輝暗点のような光が見えた後に頭痛がします。

 

偏頭痛の予防

規則正しい生活

自律神経が乱れると、偏頭痛の可能性が高まります。朝は、決まった時間に起きて、朝日を浴びて体内時計をリセットし、夜も決まった時間に寝るようにしましょう。

休日だからといって寝だめをしたりすると、血管が拡張してしまいます。

 

食事の注意

マグネシウムは、血行を良くするので、偏頭痛に効くという研究報告があり、欧米では、マグネシウムのサプリメントが多く使われています。

マグネシウムは、アーモンド・バナナ・ひじき・大豆・海藻・貝・ココア等に含まれています。

 

ビタミンB2も、偏頭痛予防に良いと言われます。

レバー・納豆・卵・アーモンド等に含まれています。

ビタミンEも血行を改善するので、マグネシウムとビタミンB2・ビタミンEを豊富に含むアーモンドを積極的に取りましょう。食塩は、血圧等に悪影響があるので、素焼きのものが良いでしょう。

 

毎日、1ℓ以上の水を飲むと、偏頭痛防止に効果があったとの報告があります。

アルコールは、利尿作用があり、血管を拡張するので、偏頭痛には良くありません。

反対に、急に血管を収縮させてしまう「チラミン」を含む食品も、その反動で血管が拡張して、偏頭痛を誘発することがあります。

赤ワイン・チョコレート・チーズ・柑橘類・燻製・防腐剤の亜硝酸ナトリウム・調味料のグルタミン酸ナトリウム等です。

 

サプリメント

偏頭痛に効くとされるハーブ等を含むサプリを活用しましょう。

ずきしらずの実

女性向けのサプリもあります。

ツボを押す

偏頭痛の予防に効くとされるツボを、普段から押すようにしましょう。

ストレッチを行う

ストレッチによる予防も試してみましょう。

 

ストレートネックを治す

ストレートネックですと、自律神経が乱れて、脳の血管が拡張し、三叉神経を刺激して、偏頭痛になることがあります。ストレートネックの人は、治しておきましょう。

参考記事:ストレートネックのつらさから解放される方法

 

偏頭痛の発作が起きたら

偏頭痛の発作が起きてしまったら、次の様な応急処置をしましょう。

 

安静にする

できれば、静かで、あまり光のないところで、ゆっくり横になって休みましょう。

耳栓やアイマスクをするとなお良いですね。

短い睡眠を取ると、偏頭痛が改善することが多いです。1時間以上も寝てしまうと逆効果なので注意しましょう。

それが難しい場合は、椅子に静かに座って、しばらく目を閉じているだけでも、痛みは軽減します。

 

冷やす

痛む箇所を、冷やしたタオルや、保冷剤、冷却ジェルシート等で冷やすと楽になります。

 

カフェイン入り飲料を飲む

カフェインには、血管を収縮させる作用があるので、コーヒーや緑茶を飲むと、偏頭痛が改善することがあります。

ただし、カフェインの取りすぎは逆効果になることがあります。

 

ツボ・ストレッチ等で痛みを和らげる

偏頭痛に効くという療法を試してみましょう。

 

 

 

はちまきをする

はちまきや手ぬぐいを、痛む部分の上を通るようにギュッと巻き付けます。

タオル等より、伸び縮みしない素材の方が効果的です。

簡単ですが、効果があったという報告が多く寄せられています。

 

甘い物を食べる

低血糖のせいで偏頭痛が起きているとには、飴をなめたりすると、血糖値が上がって、痛みが治まります。ただし、甘い物を取り過ぎると、肥満等につながりますので、あくまでも一時しのぎです。生活習慣の改善等により、血糖値を安定させましょう。

 

偏頭痛の治療

偏頭痛の治療は、頭痛外来・神経内科・脳神経外科などで行います。

頭痛の診療が可能な病院

近くにこれらの病院がないときは、内科で相談しましょう。

問診や手足の状態の検査を行い、必要に応じてCTやMRIを撮ります。

症状に応じて、「トリプタン系薬剤」「エルゴタミン製剤」などが処方されます。

 

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